IPOの購入方法の中に抽選というワードが出てきました。
IPOが欲しい人にとって、どのように抽選が行われるかは気になるポイントですよね。
今回はこの抽選について解説します。
IPOの抽選ってどんな感じなの?
抽選という言葉からどんな想像をするでしょうか。
宝くじの当選番号発表のような場面を想像してしまう人もいるかもしれません。
IPOの抽選は、宝くじの当選発表とはちょっと趣が違っています。
アーティストのコンサートチケットの購入がイメージとして近いかもしれません。
IPOにインターネットから申込むと、機械などで抽選が行われます。
当落結果は証券会社のマイページなどで確認することができます。
証券会社によっては、IPOに当選した時は当選メールが届く場合も。
IPOの抽選は平等に行われているの?
IPOの抽選が平等に行われるのかどうかは、IPOを申込みたいと考えている人にとって気になること。
残念ながら、IPOの抽選は完全平等というわけではありません。
まず、証券会社ごとの在庫という点で不平等です。
新商品が全てのお店に入荷するわけではないように、IPOも入荷する証券会社としない証券会社があります。
さらに、入荷する証券会社であっても、証券会社ごとに入荷数が異なります。
下の図を見てください。
IPOの売り出しでは、証券会社の中から主幹事(飲み会の幹事みたいな存在を想像してください。取りまとめ役です)が決められます。
IPOの入荷数は、主幹事の証券会社が最も多くなります。
たとえば1万株のIPOを売り出す場合は、参加する証券会社がIPOを平等に分けてお客さんに提供するのではなく、主幹事を中心に分けることになります。
なので、証券会社によって在庫数がかなり変わってくるのです。
図ではA証券会社の在庫数が一番多いですよね。
DとE証券会社の在庫数は一番少ないゼロ。
1人1株の割り当てで抽選をしたとすると、
A社では7,000人が当選
B社では2,000人が当選
C社では1,000人が当選
DとE証券会社はゼロ
……という平等ではない結果になります。
このように、IPOは、証券会社に振り分ける在庫数に違いがあるため、「在庫」や「当選口数」などの点で平等ではありません。
IPOを狙って投資する人は、当選数の多い証券会社(主に主幹事)を優先的に狙うといった戦略を立てるなどしていて、「いかにして当選するか」に心を砕いています。
すべてが抽選に回される訳ではない
IPOの在庫は全て抽選に回されるわけではなく、証券会社によっては得意先へと優先的に振り分けられます。
特に対面取引の証券会社(実店舗が中心で、お客さんと証券会社の社員が直接やり取りをするタイプ)に言えることです。
しかしネット証券だと、最近は「平等抽選」で誰にでもあたるチャンスがあるところも多く、もし平等では無かったとしても、外れたらその分次は当たりやすくなるシステムを導入しているところもあります。
IPOの抽選は平等ではありません。
だからこそ当たりやすい証券会社を選ぶ事がポイントになってきます。
当選の可能性を上げよう!
IPOは会社ごとに在庫数が違う。
さらに、全てが抽選分に回されるわけではないため、抽選に回る在庫分の中でライバルたちと当落を巡って戦うことになる。
…これがIPOの抽選です。
IPOでは、当選の確率を少しでもアップさせることがライバルに差をつけるコツになります。
では、どのように当選確率を上げるのかという話になりますよね。
当選確率を上げる方法は、次の記事からじっくりお話させていただきます!